リンゴ3兄弟三男!シナノゴールド!
リンゴ3兄弟もとうとう最後の品種です。個人的には一番好きな品種です。
名前の通り収穫期には金色とも言えるきれいな黄色の果皮をみせてくれます。
海外の方の評価も高く、ヨーロッパでの栽培も進んでいます。
品種 | 収穫時期 | 親 |
---|---|---|
秋映 | 9 月下旬〜10月上旬 | 千秋 × つがる |
シナノスイート | 10月上旬〜10月中旬 | ふじ × つがる |
シナノゴールド | 10月中旬〜10月下旬 | ゴールデン・デリシャス × 千秋 |
長男の秋映を紹介したのは1ヶ月前でした。
収穫したての「シナノゴールド」と1ヶ月前に収穫した秋映を比べれば「シナノゴールドのほうが圧倒的に美味しい!」となるのは納得してもらえると思います。
3兄弟パックにすると秋映が少し不遇なのもわかってあげてください…。
(それに3兄弟パックにするためにシナノゴールドを早採りすると残念3兄弟になりかねません…。)
甘みと酸味の抜群のバランス!
超個人的「シナノゴールド」チャート(左の項目は赤さにしてしまったから三角形になりました。)
糖度、酸度比べ
糖度 | 酸度 | |
---|---|---|
シナノスイート | 14%程度 | 0.3%程度 |
シナノゴールド | 14〜15%程度 | 0.4〜0.5%程度 |
秋映 | 14〜15%程度 | 0.4〜0.5%程度 |
ふじ | 15%程度 | 0.4〜0.5%程度 |
紅玉 | 13%程度 | 0.6〜0.8%程度 |
甘みと酸味のバランスが良い、いわゆる甘酸適和な「シナノゴールド」。
糖度はしっかりとありますが、酸味が聞いているためシナノスイートほど「甘い」という感想はありません。
糖度はシナノスイートより高いはずですが、その甘さを酸味がうまく包んでいます。
「少し酸味が強いんじゃないの?」という感想がでてもおかしくはないと思います。
しかし、2口目、3口目と食べていくにつれ酸味の中にある爽やかな甘味に気がつきます。酸味も決して強くないので甘みを感じないということはありません。
(もし酸味しか感じないようなら…ちょっと収穫時期が早かったのかもしれません。シナノゴールドではなくシナノグリーンのうちに収穫してはいけません…。)
爽やかな甘味と程よい酸味でいくらでも食べられます。
家で収穫したシナノゴールドも一口目は「ちょっと酸味強め?」と思いました。しかし、食べるほどに「おいしい!」と食べ進めた結果、結局記事を書くために2玉程完食しました。お腹いっぱいです。
少し酸味強めかなと思いましたが糖度は15%越えてました。
シナノゴールドをまるかじりで食べてほしいわけ!
「シナノゴールド」は味もお気に入りの品種ですが、もう一つ気に入っている特徴があります。
それは歯ざわりが最高!ということです。
まるごと食べるには少し大きすぎるので半分に切って皮ごと食べるのがおすすめです。
パリッとした食感がたまらなく気持ちがいいです。一口目は「パキッ」と言う表現でもいいかもしれません。
言葉で表現するのは難しいですが簡単に果肉が割れて口の中に飛び込んで来る感じです。
そして口に入った「シナノゴールド」のかけらからは果汁がたっぷり染み出してきます。
もちろん噛む必要はありますが、硬いと感じる間も無く口の中のかけらは溶けるようになくなってしまいます。
コレはまさに食べるリンゴジュースなのではないかと思うほど…。
果肉が硬いと表現されますが、食べてみるとその硬さは全く感じず気持ちよく果肉が口の中で砕けていく感覚が残ります。
皮を剥いてしまうと口の中で「パキッ」と気持ちよく割れる感覚がなくなってしまうので是非、皮ごと食べてほしいなと思います。
海外へ飛び立て!「yello(イエロー)」!
「シナノゴールド」は海外でも注目される品種となっています。
品種名と商標は別になっているようで海外での商標は「yello」となりました。
「yellow(黄色い)」と「hello(こんにちは)」を組み合わせた造語だそうですが、黄色いリンゴが世界に羽ばたくという意味合いもわかってなかなか良いんじゃないかと思いました。
(単純に「yellow」だと思っていましたが、違いました…。)
大規模生産のライセンス契約を長野県がイタリアの生産団体と結んだようです。
国内ではシナノスイートのほうが人気なのになぜ海外は「シナノゴールド」が注目されるんでしょうか?
…
それは
- 程よい酸味
- 日持ちする(長い期間保存が効く)
- きれいな黄色のリンゴというインパクト
このあたりが理由ではないかと思います。
海外ではリンゴは酸味のあるものとして捉えられていますし、まるかじりすることも多いので「シナノゴールド」は気に入ってもらえると思います。
ふじのようにミツが入らないので日持ちします。酸素濃度をコントロールする貯蔵法や果実の老化を抑える処理をすると半年くらいは余裕で貯蔵が可能です。すぐに悪くなるよりも長く楽しめたほうが嬉しいに決まっています。
これまでも黄色の果皮をしたリンゴはありましたが、やはり市場全体で見ると赤いリンゴのほうが多いです。新しい市場では「黄色いリンゴ」としての印象も与えることができるので有利に動くのではないでしょうか。
逆に海外のリンゴの酸味に親しんだ人にシナノスイートを食べさせてどんな反応をするか見てみたいところでもありますが…。
長野県の品種が世界に向かって発信されていると言うのは嬉しいことです。「シナノゴールド」の美味しさが世界中に伝わってくれるといいですね。
長野県農業関係試験場の開発ストーリーもどうぞ!
まとめ
- 甘みと酸味の絶妙なバランス!
- 歯ざわり最高!是非皮をむかずに食べてほしい!
- 日持ちもする美味しいりんご世界へ羽ばたけ「yello」!!
「おいしい!」「食べやすい!」といっていたら食べ過ぎました。一度に食べすぎても良くないので1玉にしておきましょう…。
硬くて簡単に割れるのでコツがわかれば包丁を使うことなく半分にできます。食べるのに手間がかからないので余計に食が進みました…。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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