サムネイル画像とトップの画像は今回取材をさせていただいた牧田さんより、自慢の愛車と石碑と田切駅を撮影したナイスな一枚を提供していただきました。ありがとうございます。
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田切駅は「あ〜る」ファンにとって特別
牧田さんは伊那市在住だし「あ〜る」OVAのゴールは伊那市駅だし…。
本当に何もない田切駅に聖地巡礼発祥の地の石碑を建てたのはなぜなんでしょうか。確かに飯島駅の100周年という記念の年ではありましたが、伊那市駅ではいけなかったんでしょうか。
それはやっぱり「究極超人あ〜る」ファンにとって田切駅は特別な場所だからです。すべては田切駅から始まってますし、実際に春高光画部が目的地にしたのも田切駅です。だからやはり石碑は田切駅にあるべきなんです。
ーー地元に住んでいるとイベントを開催するほどの魅力はあまり感じないんですが…。
地元の人のその気持もわかります。一体何が良くて遠くから集まってくるのか確かに疑問です。でも、たとえば例の京都の女子大生は「京都なんて何があるの?何でみんな来るの?」と言います。京都に住んでいる人は京都そのものが日常だからその魅力がわからない、気づかないんですね。田切ももしかして同じこと。住んでいる人はわからないけど、旅人や遠くから来る人にとって「究極超人あ〜る」の魅力もあって本当に来たい場所になっているんです。
石碑を田切駅に建てた理由
30年近く前から「究極超人あ〜る」ファンを受け入れてきた田切駅。
そこに大きなシンボルとなる石碑を建てた理由も教えていただきました。
OVAのストーリーのゴールは伊那市駅なので「轟天号を追いかけて」のゴールはどうしても伊那市駅なります。そうなるとイベントが進むにつれて田切駅からは人がいなくなっていくかたちになります。必然的に利用する宿泊施設も打ち上げで使う飲食店も伊那市になります。結局、伊那市ばかりにお金が落ちるのをずっと申し訳なく思っていました。だから、聖地巡礼発祥の地の石碑は田切区や飯島町の皆さんへのお詫びも含めたお礼なんです。飯島町のみなさんが石碑を活用して飯島町が賑やかになってくれれば嬉しいです。
2018年が田切駅100周年という大きな記念の年だったので、今年建てる事を3年くらい前から決めて活動してきました。石碑の設置場所は聖徳寺様から駐車場一角を快く提供していただき本当に感謝しています。そして田切の皆さんには30年近く前から素性の分からない我々「究極超人あ〜る」ファンをいつも優しく迎え入れてくれて本当にありがたく思っています。いろいろなそういった経緯がいろいろに繋がって今になっているような感じがしています。本当にありがたいことです
原作者のゆうきまさみ先生にも「轟天号を追いかけて」関連の話題は届いています。8月10日がゆうき先生の作品「機動警察パトレイバー」の日になったことに絡めてこんなツイートをしてくれました。
もうなんと言いますかね、30年以上前の、単行本10巻に満たなかった初週刊連載作品から食堂のメニューは出来るわ記念碑は立つわ、そうかと思えばアマチュア時代からの妄想がなんと実現した上に、30年経って記念日にはなるわで、驚くばかりなのです。
— ゆうき まさみ (@masyuuki) 2018年7月29日
「轟天号をおいかけて」の続きは…
広がり続ける「轟天号を追いかけて」。聖地巡礼発祥の地の石碑も建って一つ目標は達成されたようにみえます。
「轟天号を追いかけて」の今後の目標や温めてある企画はあるんでしょうか。
実はすでに次の仕掛けを考えていて、みんなをもう一泡吹かせてやろうと思っています。このネタの提案は田切ネットワーク代表の熊谷さんです。このアイディアは自分達だけではまず絶対できないというハードルの高さです。でもこのアイディアが実現したら本当に最高です。そのためにまず、飯島町の全面的な協力が必要になってきます。それとスケジュールをどう組むべきか考える必要があります。もちろんネタは「究極超人あ〜る」関係ですが何を考えているかはもちろん秘密です(笑)
すべての人が笑顔になるように願いを込めて
聖地巡礼発祥の地の石碑の裏には牧田さんが書かれた文章が彫ってあります。
遊び心満載のこの文章について最後に聞きました。
今年は7月28日(土)に「轟天号追いかけて」を開催し、その前段に聖地巡礼発祥の地記念碑の除幕式を行いました。通常の除幕式は並んでいただいた来賓の方々が紅白の綱を引くと石碑に掛けてある白布がするすると開き落ちてお披露目ですよね。でも今回は台風が来て当日は雨の予報。もう絶対雨だと思ったから養生してあったブルーシートをそのままかけておいたんです。だって白布だと雨で透けて中が見えちゃうじゃないですか。だから除幕式では来賓の方々には「エア」で紅白の綱を引いてもらってブルーシートをはがす作戦にしました。でも案の定ブルーシートを外すのに手間取ってグダグダ感満載。それを見て皆さんから手拍子と「がんばれっ!がんばれっ!」のコールが起こり、やっとはがした時に起こった歓声と大笑いは本当に良かったです。これは本当に「らしかった。」と思います(笑)
石碑の裏の文章も「みんなが笑顔になるようにという願いを込めて。」というかたちで書かせて頂きました。文章も100回くらいは書き直したと思いますが中にある仕掛けには気づいてもらえましたか?
ーーはい。もちろん(笑)
良かったです(笑)
冗談で始まったイベントをこんなに皆さん楽しんでくれるのでこちらとしても本当にやりがいがあります。でも、いつまで続くかわかりませんけどね。
それと、高橋さん、是非これからも地元をしっかり研究してください。それがまた価値になりますので私にも教えてくれるとうれしいです。
ーー今日は本当にありがとうございました。
突発的かつ無計画な取材の申し出にもかかわらず快く受けてくれた牧田さんありがとうございました。
30年近くも遠くから足を運ぶ人が絶えない田切駅の謎をようやく解く事ができました。
「究極超人あ〜る」は知らないけど田切駅を知っている人は来年の「轟天号を追いかけて」の様子を見に来てはいかがでしょうか。きっと地元にいるだけではわからない地元の魅力が見つかるはずです。
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