炎舞とムーンルージュについて

中まで着色するりんごとして売出中の炎舞とムーンルージュについてのお話です。

購入した方、購入を考えている方にご理解いただければ生産者としてありがたいです。

それと「中まで赤いりんごなんてりんごだと思えない!!」という人へ。
りんごだと思わなくて大丈夫です。新しい謎のフルーツだと思って普通に切らず、後述する切り方で食べてみてください。りんごが好きな方ならきっと気に入ってくれると思います。

りんごの枠にとらわれないりんごです

3行でまとめると

  • すべての果実の果肉着色をそろえることは私にはできません。違いも個性だと思っていただけませんか?
  • 果肉の着色の違いは味の違いです。面白いと思いませんか?
  • 「皮をむかずにスライス」で魅力を最大限に活かします!

詳しくは以下

 

中の着色は個性だと思ってください

散々「中も赤い品種!」としておきながらこんなことを言ってしまって申し訳ありません。

ただ、すべてのりんごの果肉の全体がきれいに着色するわけではないことはご理解ください。外観から果肉全体の着色を予測することは現在私にはできません。できるのは「着色している気がするぞ」程度です。

全体的に赤いやつ、ピンク色のやつ、半分着色して半分白いやつ、全部白いやつ。統一された美しさも必要かもしれませんが自然は想像よりも複雑です。是非、りんごの個性についても認めてやってほしいなと願っています。

もちろん、中も着色するように生産者として試行錯誤は続けますが着色がまばらであることも魅力の一つかもしれないと思い始めている。そんな正直な感想です。

もう一つ

炎舞とムーンルージュについて言えることですが「中が赤い」から価値がある品種ではないと私は考えています。赤くなくても美味しいりんごに間違いはありません。晩生種はふじの一強が長く続きましたが新しい選択肢としても面白い品種だと思います。

 

味の違いも楽しんでください

着色がまばらであることにより気がついたことがあります。

それは「一つのりんごの中で味の変化がある」ということ。

従来の品種では感じることができなかった感覚です。同品種、別個体で味が少し違うということはよくある話ですが果肉着色のまばらなりんごは一つのりんごの中で味が大きく変化します。

それも「まずい」↔「うまい」の変化ではなく「うまい」↔「うまい」の変化です。私が感じるのは赤く果肉が着色している部分は比較的酸味があり着色がない部分は酸味が少なくしっかりした甘みがあるということです。

もちろん品種によって甘さの度合い酸味の度合いは変化します。

炎舞とムーンルージュを比べると炎舞のほうがしっかり酸味を感じるといった具合です。

 

皮はむかず薄くスライスがおすすめです

普通に切ってもなんの問題もありません。もちろん切り方で味が変わるわけではありません。

もちろん皮の気になる人は剥いてください。ここからは個人の感想です。

見た目や食べやすさを考えるとスライスする方法が最良かなと思います。具体的には…。

  1. 普通に半分に切ります(地球で言うと北極南極でパカッと)
    北極南極でぱかっと半分に

    要するに普通に半分です

  2. 軸とおしりのがくの部分を軽く取り除いて、芯をスプーンなどでくり抜きます
    軸、がく、芯を取り除く

    アイスクリームすくうカシャカシャがおすすめ

  3. 縦方向にお好みの厚さでスライスします
    お好みの暑さでスライス

    厚すぎず薄すぎずを目指します

  4. 盛り付けはお好みで
    炎舞のスライス

    少し果肉が見える程度の盛り付けがおすすめ

 

ムーンルージュは果肉が硬いため特におすすめします。
皮の色もアクセントになって綺麗で、食べても皮が気になりにくいので皮の栄養までしっかりとれます。
ついでに皮を剥く手間も必要なくスナック感覚で口に運べます。

というわけでこの切り方を採用しない理由はないかと思います。

ちなみにふじは普通に切ったほうが満足感がありました。王林はこのスライスする方法を採用したいと思いました。

王林スライス

王林はスライスのほうが美味しい

ムーンスライス(皮むき)

皮をむくとこんな感じ(見る人によってはグロテスク?)

 

お伝えしたかったのは以上になります。長文にお付き合いいただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です