教科書によると
昭和60年に農水省果樹試験場において系統名「162-29(新高×豊水)」に「幸水」を交配し、平成2年に初結実した。平成4年より開始されたナシ系統適応性検定試験にナシ筑波47号の系統名で試供され34都道府県の機関で検討された。その結果、果実品質が優秀で新品種として有望であることが認められ、平成4年8月に「あきづき」(なし農林19号)として命名登録された。
…中略
収穫期は9月下旬から10月上旬で「南水」とほぼ同時期の晩生種である。
…中略
果肉は白色で肉質は密で多汁である。酸味は少なく。糖度は南信農試で14〜14.5%と高く、食味は非常に優れる。貯蔵性は室温で2週間程度である。
長野県果樹指導指針平成23年改訂版より
だそうです。
命名のくだりについては
「あー。なんかよくわからんけど全国の研究機関に食わせたらうまかったから品種登録して『あきづき』って名前がついたんだな」
と適当に理解してくれればOKです。品種親は「豊水」しか知りません。
だいたい「南水」と同時期に出てきますが最近は「南水」の知名度に押され気味でちょっと可愛そうです。(「あきづき」はすごくいっぱい作りやすい品種でもない模様)
当たり前のように果肉は白いし甘い梨です。何より特徴的なのは「多汁」ってことだと思います。
ざっくりいうとみずみずしい。
貯蔵性は「南水」には劣るようですがあまり気にするほどの違いでもない気がします。
個人的な品種紹介
丸っこくてきれいな月を思わせるみずみずしい梨です。
大きいナシなので一人で食べれば大満足、二人で食べても結構満足。
ガツンとくる甘さではないので水を飲むかのようにいくらでも食べてしまいそうです。
正直「南水」より好きかも。
「南水」と見分けがつかない
「南水」と同じような時季に収穫期を迎えるため見分けがはっきりとつきにくいです。
同じく甘い梨ではありますがはっきり「こっちが好き!」って別れるところかもしれません。
個人的な比較ですが
- 「南水」より『あきづき』のほうがきれいな丸になってる気がする(気がする程度)
- 「南水」より『あきづき』のほうが丸っこい(ゴツくない)
- 「南水」より『あきづき』のほうが果汁がいっぱいあって超みずみずしい
- 「南水」より『あきづき』のほうが水を飲むような爽やかな甘さを感じる
どれも個人的な感想ですが…。
「あきづき」は今日はちょっと暑いねって日にバクバク食べるのが最高だと思います。
友達が「二十世紀」をすりおろしてお酒に混ぜていましたが「あきづき」はそういったみずみずしさを活かしたアレンジも楽しめるかもしれません。(梨をすりおろすって発想が自分にはありませんでした)
秋の涼しさを感じながらもっとしっかりとした甘さを感じたい人は「南水」がおすすめかもしれません。
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